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本のリストの作り方

本棚は家の中でいちばんリストが要らなさそうな場所に見えます。背表紙が並んでいて、見れば一目で分かるからです。その安心感が崩れるのは決まって三つの場面です。友達に貸して、もう誰に貸したか言えなくなった本。引っ越しのあと一度も開けていない段ボール箱。そして、シリーズものの何巻まで自分が持っているか、もう自信を持って言えないとき。記録する価値があるのはこの三つだけです。目の前にある棚そのものは、リストなど要りません。

棚がいっぱいでも重複買いが起きる理由

本はほかのものと違って、いつも目に見えているぶん、リストが要らない存在に思えます。引き出しの中のケーブルと違って、棚は中身をすべて一度に見せてくれます。ただしこの「見える」は、本が実際に棚にあるあいだしか機能しません。誰かに貸したり、引っ越しのために箱詰めしたり、借りていた実家に返したりして棚を離れた瞬間、それは見えるものではなく、記憶で管理するものに変わります。そして記憶こそが、重複買いがいちばん生まれやすい場所です。目の前にある本を、もう一冊買うことはありません。もう一冊買ってしまうのは、かつて目の前にあった本のほうです。

もうひとつの失敗のしかたは、本そのものが見えなくなることとは別に、「どの版を持っているか」が分からなくなることです。シリーズものや長く続く叢書——あるファンタジーシリーズの四巻目、ある古典のある翻訳、ハードカバーで持っているのに文庫版をまた薦められた料理本——これらは「この本を持っているか」よりもさらに狭い質問、「まさにこの一冊を持っているか」を突きつけてきます。棚はその最初の質問にはよく答えてくれますが、二番目の質問には弱いものです。三歩離れて見れば、たいていの背表紙はよく似て見えるからです。

本が「見えなく」なる三つのパターン

誰かに貸した本。友達の枕元にある本は失われたわけではありませんが、この文脈では完全に見えなくなっています。棚をひと目見て所在を確認することができないので、一年後には誰に貸したか思い出すのと同じくらい、もう一冊買ってしまう可能性があります。これが「重複して本を買う」いちばんよくある原因です。不注意ではなく、本が実際にある場所と、記憶が期待する場所のあいだにずれが生じているだけです。

箱詰めされた本。引っ越しやリフォーム、断捨離のときに箱詰めされた本は、同じ問題が大きくなったものです。押し入れや実家のガレージにある段ボール箱には、実際に自分が持っている本が入っていますが、目が絶対に届かない場所にあるという点で、「また買うかどうか」を決めるという目的においては、何も持っていないのとほぼ同じです。

シリーズと版違い。何年も前に読み始めた三部作、年に一冊ずつ集めているシリーズもの、旧版で持っている辞書や参考書——これらがいちばん二重に買われやすい本です。読んだこと自体を忘れたからではなく、正確にどの巻、どの版を持っているかを忘れたからです。

「未読」と「未使用」はここでは別の質問です

家の他の場所では、長いあいだ誰も触っていないものは一度見直す価値があります。本はこの原則を独特なかたちで裏切ります。棚に並んだ未読の本は放置されているのではなく、ただ順番を待っているだけだからです。読んだ冊数より持っている冊数のほうが多いのはごく普通のことで、これはこのページが扱う問題ではありません。「本当にもう読まないと分かっている本をどうするか」は別の話で、それ自体の答えを持っています。ここで注目する価値があるのはもっと狭い範囲です。何年も開かれていない辞書や料理本は、順番を待っている未読の小説とは違います。参考書の価値はもともと通読されることではなく使われることにあるので、未使用の期間はこの手の本にとって、善意だけが並んだ棚全体を眺めるよりずっと正直なシグナルになります。

棚を撮る、背表紙は打たない

カメラの前に並んだ棚は、写真での取り込みにほぼ理想的な条件です。背表紙はすでに並び、文字はすでに読み取れて、すでに静止しています。棚を一枚撮って認識に書名の下書きを任せるほうが、二十冊の名前を一つずつ打ち込むよりずっと速く、そしてこれこそがやるべき瞬間です。何年分もの蔵書を週末にまとめて台帳化しようとする——それは四十冊目あたりで挫折するタイプの計画です。

実際にいつ更新するか

三つの瞬間でほとんど足ります。本が棚を離れて誰かに渡るとき、誰に渡したかを一言書き留めておくこと——この習慣だけで「貸し出し」という失敗のしかたはまるごと消えます。本が別のかたちでまた見える状態に戻るからです。本を箱詰めして保管や引っ越しに備えるときは、封をする前に箱の中身を一枚撮っておけば、棚を撮るのと同じ効果があり、ガレージの段ボール箱は死角ではなくなります。新しい本が届いたときは、すでにこの本、あるいはこの版を持っていないか五秒だけ確認すること——これがシリーズと版違いの問題を実際に防いでくれます。書店で迷って立っている時点では、記憶はすでに一度失敗しているからです。

ここは Kept が向いている部分です。持ち物は端末に保存されいつでも検索できるので、二年前に貸した本や前回の引っ越しで詰めた箱が、目の前の棚と同じ一つのリストに並びます。棚や箱をひと通り撮るだけで、何冊もまとめて登録できます。

うまくいっているとはどういう状態か

すべての背表紙を台帳化し、相互参照までした図書館ではありません。書店で一冊の本を手に取って迷ったとき、それがもう家にあるのか、妹に貸してあるのか、それとも持っているのが違う版なのか——推測ではなく、実際に分かっている状態です。棚そのものは最初から問題ではありませんでした。足りなかったのは、棚には映らない部分のほうです。