買い物アプリを削除すると衝動買いは減るのか
おおむね、減ります。ただしそれは意志が強くなるからではありません——そこは変わりません——アプリを消すことで、ほとんど考えずにやっていた動作がひとつ消えるからです。ロックを解除し、アイコンをタップし、何かが欲しいと自分で決めるより先に、一覧を眺め始める。その動作です。「衝動買い」と呼ばれているものの多くは、実は何かが欲しかったわけではなく、指先が暇で、たまたまそのアイコンの上に落ちただけだったとわかります。
身についているのは「開く」習慣であって、「欲しい」気持ちではない
衝動買いの直前に何をしていたか尋ねると、「急にジャケットが欲しくなった」と答える人はほとんどいません。多いのは「お湯が沸くのを待っていた」「レジに並んでいた」「眠れなかった」です。欲しい気持ちはあとから出てきたもので、先にあったわけではありません。アプリはすでに開いていて、すでに眺めていて、その途中で「買ってもいい理由」らしきものが目に入っただけです。本当の引き金は退屈であり、ぽっかり空いた三十秒であって、ジャケットではありません。
だから「意志の力で我慢する」という対策は、たいてい機能しません。意志力は、抵抗すべき決断の瞬間があることを前提にしています。しかしそもそもアプリを開くという動作は、決断と呼べるようなものではありません——鍵に手を伸ばすのに近く、何度も繰り返したせいで、もう許可を求めずに体が動いてしまう類の動作です。自分でも決断したと自覚していない行動には、抗いようがありません。
アプリがウェブサイトより「効いて」しまう理由
買い物サイトを開くには、文字を打つか、検索するか、ブックマークを探し出す必要があります。そのひとつひとつが小さな間で、反射的な行動はまさにその間で、実際の選択へと崩れていきます。アプリはその間をすべて省きます。ロック画面から一タップで入れて、ログインは済んでいて、カード情報も登録済みのことが多く、通知が先回りしてタップの役目を済ませてくれることさえあります。それでジャケットへの欲しさが変わるわけではありません。変わるのは、退屈と決済のあいだにいくつ段差があるかで、反射的な行動にとっては、その段差の数がすべてです。
実際にうまくいかなくなる場面
正直に言うと、アプリを削除しても効かなくなる場合の多くは、アプリが「効いていなかった」からではなく、あとで入れ直してしまうからです。しかも入れ直すのは、たいていアプリが本来なら止めてくれるはずだった、まさにその瞬間——退屈で、注意が散漫で、埋めるべき三十秒がある瞬間です。ストアはログイン情報を覚えていて、再インストールにかかる時間は退屈が続く時間より短く、一週間もしないうちに元通りになっていて、何が起きたのか自分でも気づかないことすらあります。これも意志力の問題ではありません。同じ反射的な動作が、ひとつ余分なタップという迂回路を通っただけで、そのタップは実のところ大した障害にはならなかった、というだけです。
これが繰り返されるなら、そもそもアプリ自体が問題だったわけではありません。反射的な行動は、いちばん早い経路を自分で見つけます。アプリが消えれば、その空いた三十秒はブラウザや別のマーケットプレイス、誰かが送ってきたリンクへと移るだけです。アプリを消すことで手に入るのは距離であって、退屈なときに手が伸びる先そのものを変えるわけではありません。
アプリを消さなくてもできること
正当な理由でアプリを手放せない人もいます。注文状況の確認、使わなくなったものをフリマアプリで売る、あるいは自分が具体的に検索した出品を見るためだけにマーケットプレイスを使っている場合、削除は同時にその機能も失うことを意味します。そうした場合の狙いは「削除」ではなく「摩擦を増やすこと」です。ログアウトしておけば購入のたびにパスワードが要ります。通知を切っておけば、頼んでもいないのに何かが届くことはなくなります。アイコンをホーム画面からフォルダの奥にしまっておけば、開くこと自体がひと目で終わる動作ではなく、実際に決めなければならない動作に変わります。削除ほどすっきりはしませんが、反射的な行動が一番苦手とするもの——自分が選択をしていると気づくだけの、十分な間——を取り戻すことはできます。
これでは届かない部分
この反射を断ち切っても、スマホを手に取るより前から本当にあった「欲しい」という気持ちには届きませんし、届く必要もありません。ときどき何かを欲しいと思うのは、ごく普通のことです。同じように届かないのが、衝動買いのもう半分——反射とはまったく関係のない部分です。決済画面の前に立ったその瞬間、自分がすでに持っていることを本当に思い出せなかったせいで、持っているものをまた買ってしまう。これは意志力の問題でも反射の問題でもなく、記憶の問題であり、アプリをいくら削除しても解決しません。そこに効くのは、買う前の五秒間の確認であって、アクセスを減らすことではありません。Kept が軸に据えているのは、まさにこの部分です——買う前に、自分がすでに持っているかを検索する。そうすれば、スマホが静かになったあとにも残る「買いたい」だけが、本当に自分が買おうとしていたものになります。忘れていた引き出しがあれば無料で止めてくれたはずの買い物ではなく。