スマホケース、なぜまた買ってしまうのか
たいていの重複購入は、持っていることを忘れているから起こります。スマホケースはたいてい違います。引き出しのどこかに古いケースが三つ四つ眠っていることは、なんとなく覚えているはずです。問題は、そのどれもいま手にしている機種には合わないこと——どの機種にも合わないケースは、レジの前では「持っている」うちに入らないのです。
機種変更は、ケース一式を一晩で無効にする
家にあるもののほとんどは、少しずつ古くなっていきます。シャツは年々薄くなり、充電ケーブルは最後にすり切れて壊れます。スマホケースはそうではありません。形の違う新しい機種に替えたその瞬間、完全に使えるものから完全に無用のものへ、一日で変わります。どれだけ新しくても、どれだけ大事に使っていても、持っているケースは全部同じ日にただの不用品になります。ペンや調味料の瓶のように、少しずつ重複が積み上がっていく問題ではありません。自分で選んだわけではないタイミングで、まとめてゼロに戻され、そのたびに「何も持っていない」つもりでまた買っている、というだけです。
引き出しの中のケースが「持っている」に数えられない理由
スマホケースにとって「持っている」は、ほとんどの場合、実際にスマホに装着されているあいだしか成立しません。引き出しの中のケースは、ケースの仕事を何もしていません——スマホを守っていないし、目に入らないし、一日に何十回も手に触れることもありません。だから、理屈のうえではもう使っていない古い機種にまだ合うケースであっても、いま使っている機種のケースを選ぶ瞬間には「持っているもの」として頭に浮かびません。上着なら話は別です。クローゼットの奥の古い上着も、今日着ようと思えば着られるので、持っている一着として数えられます。古いスマホケースは、今日、ほとんど何にも装着できません。
また買ってしまう理由は二つあり、対処法も別
「また買ってしまった」がすべて同じ問題とは限りません。まずここを分けないと、持ち物リストで解決できる部分とできない部分が見えてきません。
機種が変わった場合。これは失敗でも記憶違いでもありません。新しい機種には新しいケースが本当に必要で、そこに疑問の余地はありません。ここでの片づけの課題は、もう合わなくなった引き出しの中の古いケースをどうするかであって、新しいケースを買わずに済ませる方法ではありません。多くは早めに手放してかまいません——中古で流通しやすい機種なら譲り、それ以外はリサイクルへ。旧機種本体を売る予定で、ケース付きのまま渡したい場合だけ、一つ残せば十分です。
機種は変わっていない場合。こちらが本当の重複購入で、このサイトのほかのページで扱っている「うっかり忘れる」問題に近いものです。すでにクリアケースを持っているのに、もう一つ買ってしまうのは、最初の一つの姿がぼんやりしすぎて、まだ存在しているという確信が持てないからか、いま実際にスマホに装着されているせいで「在庫」として意識に上らないからです。出張用に買ったカードケース、旅行用に買った耐衝撃ケース、普段使いの薄型ケース——こうしたものは、ほかの安くて忘れやすい小物とまったく同じように積み重なっていきます。ここが、買う前の五秒の確認で実際に食い止められる側の問題です。
機種が同じでも、なぜケースの存在は忘れやすいのか
同時に使えるケースは一つだけなので、同じ機種用に二つ以上持っていれば、残りは定義上つねに見えない場所にあります。普段用の薄型ケースと旅行用の耐衝撃ケースは、マグカップ二つのように並んで置かれることはありません。片方はスマホに装着され、もう片方は引き出しか、鞄か、車のグローブボックスのどこかで、存在を思い出させるものは何もないまま眠っています。次に気分を変えたくなったとき、あるいは次に旅行の荷造りをするとき、「これ用のケース、もう持っていたかな」に正直に答えるには、それなりの労力がかかります。そして、その労力をかけるより新しく買うほうが楽に感じられる瞬間こそ、また買ってしまう瞬間です。
実際に効くこと
ゼロに戻される問題については、無理に抗わないのが一番です。機種変更を、悔しい出費の瞬間としてではなく、古いケースの引き出しを片づける機会として扱うだけでいい。本当の重複——同じ機種のケースをすでに持っているのにまた買ってしまう——には、小さくて忘れやすいもの全般に効くのと同じ対処が効きます。買う前に確認することです。ここは Kept が地味に、でも確実に役立つところです。ケースにはどの機種用かがわかる名前を付け、写真も添えておく。次に旅行用のケースを注文しそうになったとき、検索は数秒で終わり、記憶だけを頼りに「もう持っていたかどうか」を推測しなくて済みます。
うまくいっている状態とは
引き出しに予備が一つもない状態ではありません。旅行用に耐衝撃ケース、普段用に薄型ケースを一つずつ——これは理にかなった、意図して残す組み合わせです。違うのは、引き出しに残っているケースがどれも意図して残されたもので、今使っている機種にちゃんと合うということです。二機種前から居残っている化石のようなケースの隣に、単に古いのがまだ見つかることを忘れていただけの理由で買った新品が並ぶ、ということがなくなります。